プラットフォームとしてのkintoneは、用途を限定することなく自由にアプリを開発して活用できることが特徴です。そうした柔軟性はkintoneの強みの一つなので、さまざまな業務改善にチャレンジできます。

また、別の視点でkintoneを見たとき、誰でも簡単にアプリを作ることができる機能を持ちながら、他システムとの連携などの上級レベルのカスタマイズも可能であるというもう一つの柔軟性をもっています。

忘れてはいけない目的とユーザー視点。

業務改善に燃えている担当者がいろんなことができるkintoneに出会うと、その可能性に魅せられてのめり込んでしまうことがあります。もちろん、熱心に取り組むことはよいことですが、本来の目的を見失ってしまわないことが大切です。

どれだけ素晴らしいアプリを作っても、ユーザー(社員など)に受け入れられなければ業務改善は進みません。あれもこれもと欲張ってしまい、逆に社員の負担が増えて反発を食らってしまうのは、kintoneが好きな担当者が陥りやすい失敗パターンです。

もうひとつ、仕組みにこだわりすぎてアプリを複雑にしすぎてしまうのも熱心な担当者にありがちな失敗です。頭の中で描いた理想をすべてアプリに落とし込むためにシステム会社の手を借りたりしながらカスタマイズを駆使して“完成形”をめざすと、kintoneならではの柔軟性を阻害してしまうこともあります。

どんな業務改善も一朝一夕に実現するものではなく、継続的な取り組みが必要です。その過程ではさまざまな問題が発生したり軌道修正を余儀なくされることもあるでしょう。そうした変化に応じてアプリも柔軟に改善できることがkintoneのメリットになるのですが、過度なカスタマイズでガチガチに固められていたり、改修にコストを要してしまうようではその強みが活かされません。

そうした失敗をしないためには、常に目的とユーザー視点を持ち続けることが大切です。業務改善は現場で行われることを忘れずに、自分とkintoneだけの世界になってしまわないように気をつけましょう。