企業にkintoneが導入される流れとして、kintoneと出会った社員が業務改善のために自社に導入しようと上司や経営者に提案をする、というのはひとつのパターンです。

そして、そのパターンでは、担当者がkintoneの活用方や苦労するポイントなどを自ら事前に情報収集しているケースが多いので、業務改善が成功する確率も高いと思います。それでも、業務改善とはなかなか難しい課題で、ろいろなポイントで壁にぶつかります。

中でも、高い壁のひとつが導入前、業務改善を進めるために必要なツールとしてシステム(kintoneなど)の導入が認めてもらえないということです。

この期に及んで、未だITの導入が進んでいない時点で会社のITリテラシーの低さは重度だと言えますが、残念ながらそうした会社がまだまだ多いのが現実です。

拒まれる理由はさまざまですが、費用面を理由にされるケースでは実際のコストよりも心理的コストの方が大きいのではないかと考えます。

例えば、小さな企業でkintoneの最低ユーザー数の5ユーザーを契約したとすると「月額8,250円(税込)」です。ユーザー数を増やしたり、開発に費用をかけたりすれば別ですが、当初は5ユーザーで担当者ができる範囲でのアプリ運用でも十分に業務改善はスタートできます。

必要な業務改善に「月額8,250円(税込)」が本当に使えない企業であれば、もうすでにその会社は終わっています。成長、継続をするつもりのある企業であれば出せない金額ではないのです。

ですから、担当者は金額云々や費用対効果などにとらわれず、業務改善を進めた先にある会社のプレゼンに注力し、変化の先の未来が素晴らしいものだと感じてもらうことが大切です。

自分が分からないことには手を出さない。現状維持が心地よく変化を好まない。そういうタイプの人はたくさんいますが、動き出した途端に一転、協力的になるケースも珍しくありません。

もちろん会社によってさまざまな事情があるので一概には言えませんが、「ぜったいにkintone入れたらシゴトがスムーズになるのにー!」とコスト面でのハードルに阻まれて悩んでいる導入担当の方は、参考にしてみてください。