公式にアナウンスされているように、2024年10月からkintoneを含むサイボウズ製品の価格が改定されます。要するに値上げです。
思えば、2014年4月にライトコースとスタンダードコースになって以来、10年間価格は変わっていませんでした。そう考えると、あらゆるモノ・コトが値上げされている昨今、サイボウズ製品が値上げされることも仕方がないのかなと理解できます。
そして、もう一つ大きな変更点があります。「最小契約数」です。kintoneは最小5ユーザーから10ユーザーからの利用となります。
値上げの影響は契約数が多いユーザーほど影響が大きいのだと思いますが、最小ユーザー数の変更は既に利用中の小さな会社にとっては契約継続の決断を迫られる問題です。
とはいえ、嘆いていてもはじまりません。では、どうするか。それが問題です。
kintoneの特性を活かして使い倒す!
kintoneのスタンダードコースでつくれるアプリ数は「1,000」。1,000個アプリをつくっても価格は同じです。
ということで、現状の利用シーンを振り返ってみて、「活用度合いを増やすことで投資効果を高める」方向で考えてみてはいかがでしょうか。
私たちがみてきた中でも、kintoneの活用度合いはさまざまです。あらゆるデータをkintone化している企業から、導入当初の目的から変わらず淡々と使っているケース、なかなか社内に浸透しきらないまま手をこまねいている会社もあります。
社内の業務にkintoneがなくてはならない状態になるまで活用している場合は、今回の値上げ程度は許容範囲だと思いますので、使い方が限定的だったり、なかなか使いこなせないままでいる場合に検討が必要になります。
活用度合いを増やすシンプルな例として、「顧客管理」に活用していたら、「案件管理」や「見積・請求書作成」に展開してみたり、「社員管理」をしていたら「各種申請」や「備品・施設管理」「日報」などと紐づけたり、「掲示板」や「FAQ」などコミュニケーションや情報の共有の仕組みは容易に構築できます。
また、なかなか使いこなせていない場合には、これを機会にパートナーとともに活用を進めていく選択もあります。どうしても費用に目が向きがちですが、費用対効果の「効果」に着目することが、経営を前進させるためには大切です。
日本経済もデフレからインフレの時代になり、伸びる企業はディフェンス重視から攻めの姿勢を強めています。これまでの節約志向から、積極的に生産性を上げていく方向で考えてみると、値上げに対する心理的・経済的負担は軽減されるのではないでしょうか。
ユーザー数やコースの変更を行わない場合、2026年10月末までは契約したユーザー数で利用できるので、迷っている場合は、その猶予期間を利用して検討・活用を進めていきましょう。
kintoneをフル活用して、前向きに行きましょう!