採用ページに応募が来ない中小企業へ。「作っただけ」から抜け出す3つの視点

採用ページを「作っただけ」から卒業し、応募につなげる更新のポイントを示すアイキャッチ画像

「採用ページはあるのに、なかなか応募が増えない」——私たちWEB活用サポート(伴走支援)には、こうしたご相談がよく寄せられます。

求人媒体に情報を出しても反応が薄い。採用ページを公開したきり、何年も内容を見直していない。心当たりのある経営者の方もいるのではないでしょうか。

この記事では、採用ページを「作っただけ」で終わらせず、応募につなげるために続けたい情報発信と更新のポイントを、伴走支援の実例を交えて解説します。

採用ページを作ったのに応募が増えない、その理由

求人媒体には情報を出している。採用ページも公開している。それでも応募が増えないとき、原因は情報の「量」よりも「更新が止まっていること」にあるケースが少なくありません。

株式会社ファングリーが2026年1月に実施した調査(求職者412名対象)によると、約4人に1人(22.6%)が「採用広報の停滞(情報の更新不足)」を理由に、検討候補から企業を外した経験があると回答しています(出典:株式会社ファングリー)。

さらに46.1%の求職者は、「企業の実態がわからない」という理由で、応募や内定承諾を見送った経験を持っています。条件面が合っていても、情報だけでは判断材料が足りないと感じられてしまうのです。

採用ページを一度作って安心してしまうと、この「情報の鮮度」が失われ、気づかないうちに検討の土台から外れてしまいます。大切なのは、情報の量より鮮度。まずは、自社の採用ページがいつ最後に更新されたか、確認してみてください。

中小企業の現場では、採用専任の担当者がいないことも珍しくありません。ホームページ担当者が採用も兼任し、日々の業務に追われて採用ページまで手が回らない、という状況もよく耳にします。

だからこそ、一気に作り込もうとせず、無理のないペースで少しずつ更新していく考え方が現実的です。

求職者は採用ページの何を見ているのか

私たちの伴走支援先で、採用ページを積極的に更新しているお客様のアクセス解析を確認すると、興味深い傾向が見えてきます。募集要項のページはもちろんよく見られていますが、それだけではありません。「代表メッセージ」や「社員インタビュー」といった、人となりが伝わるページもアクセスを集めています。

実際にあった事例

岐阜県加茂郡富加町の製造業、山田製作所さんは、代表メッセージや社員インタビューに加えて、日々の出来事を伝えるブログを継続的に更新しています。私たちが伺ったところ、会社見学や面接に来られる方のほとんどが、このブログを事前にチェックしてから来社されるそうです。

山田製作所様の採用ページ内ブログ「産後パパ育休を取得しました」の実際の画面
山田製作所様の採用ページ内「仕事紹介」加工課ページの実際の画面

左はブログで日々の出来事を発信しているページ、右は仕事内容を紹介するページです。どちらも特別な制作物ではなく、実際の職場の様子をそのまま伝える内容になっています。

求人票や募集要項の文字情報だけでは、「どんな人が、どんな雰囲気で働いているか」までは伝わりません。応募前にそこを知りたいと考える求職者は少なくないのです。

株式会社マイナビが2024年7〜8月に実施した調査でも、直近3年以内にアルバイトを含む仕事を探した人の85.9%が、応募を検討する段階でホームページ・採用サイトを閲覧すると回答しています。募集要項に加え、スタッフのリアルな声や職場の雰囲気が伝わる写真も確認されているという結果です(出典:マイナビバイト「ナレビ」)。

写真1枚でも、実際の職場を撮影したものと、フリー素材のイメージ写真とでは、伝わる印象が大きく変わります。特別な機材がなくても、スマートフォンで撮影した日常の一枚で十分です。

応募につながる採用ページに育てる3つの視点

ここまでの内容を踏まえ、採用ページを「応募につながるページ」に育てるために、私たちが伴走支援の中で意識している視点を3つご紹介します。

採用ページを応募につながるページに育てる3つの視点(人となりが伝わる情報を足す・更新を止めない仕組みを持つ・情報の鮮度を保つ)を示すミニインフォグラフィック

視点1. 人となりが伝わる情報を足す

募集要項に書かれる給与や休日といった条件は、他社との比較材料にはなっても、「この会社で働きたい」という気持ちには直結しにくいものです。

代表メッセージや社員インタビューのように、誰が、どんな想いで働いているかが伝わる情報を加えることで、応募者は入社後の姿をイメージしやすくなります。

「うちの会社は特別なことをしていないから、書くことがない」と感じる経営者の方もいます。ですが、日常の業務や社員同士のやり取りも、社外の人から見れば十分に伝える価値のある情報です。普段は当たり前だと思っている光景こそ、社外からは新鮮に映ることがあります。

視点2. 更新を止めない仕組みを持つ

採用ページを一度作り込んでも、そのあと放置してしまっては意味がありません。ブログのように、少しずつでも更新を続けられる仕組みを持っておくことが大切です。

山田製作所さんのように、日常の出来事をブログで発信し続けることは、特別な採用コンテンツを新たに作るより、無理なく続けやすい方法のひとつです。

視点3. 情報の鮮度を保つ

募集要項の条件が古いまま、数年前の写真が使われたままになっていないか。定期的に見直すことも欠かせません。

情報が古びていると、「この会社は今どうなっているのだろう」という不安を与えてしまいます。年に一度ではなく、気づいたタイミングで少しずつ見直す習慣が理想です。掲載している社員が退職・異動している場合も、気づいたら差し替えるようにしてください。

観点募集要項だけのページ情報発信を続けるページ
伝わる内容条件(給与・休日など)条件に加え、人となりや雰囲気
求職者の印象他社と比較されるだけになりやすい「働くイメージ」が持て、安心感につながる
更新の負担一度作れば手間はかからない少しずつでも継続する手間がかかる

求人媒体と採用ページ、役割分担で考える

「求人媒体に出せば十分では」と思われる方もいるかもしれません。ただ、求人媒体と自社の採用ページには、それぞれ得意なことが異なります。

求人媒体は、条件面を一覧で比較でき、幅広い層に情報を届けられる点が強みです。一方で、限られたスペースの中で、会社ごとの個性まで伝えるのは簡単ではありません。

自社の採用ページは、求人媒体で興味を持った求職者が、応募前に会社名で検索して詳しく調べる、いわば「答え合わせ」の場になります。ここで実態が伝わらなければ、応募という一歩を後押しできません。

役割求人媒体・求人票自社の採用ページ
得意なこと条件の一覧比較、幅広い層への露出社風や働く人の雰囲気など実態の深掘り
苦手なこと会社ごとの個性を伝えにくい単体では見つけてもらいにくい

求人媒体と採用ページは、対立するものではなく役割分担で考えるとよいでしょう。求人媒体で見つけてもらい、採用ページで「実際どうなのか」を伝える。この流れを意識すると、両方の強みを活かせます。

求人媒体に費用をかけているのに応募が伸びない、という場合は、媒体側ではなく、応募前に見られる採用ページ側に原因があることも珍しくありません。広告費を増やす前に、まず着地点である採用ページを見直してみてください。

今すぐ追加できる採用ページのコンテンツ

「人となりが伝わる情報」と言われても、何から手をつければよいか迷う方もいるでしょう。以下は、比較的取り組みやすい項目です。

  • 代表メッセージ: 社員に対する想いや会社の姿勢を、経営者自身の言葉で伝えます。
  • 社員インタビュー: 入社の理由、仕事内容、1日の流れなどを紹介します。
  • 職場・仕事風景の写真: 実際に働く環境を、写真で視覚的に伝えます。
  • よくある質問(Q&A): 選考の流れや転勤の有無など、応募前の不安を減らします。

どれも、専門の制作会社に依頼しなくても、社内で少しずつ準備を進められる内容です。写真撮影やインタビューの聞き取りも、特別な準備をせず、普段の様子をそのまま記録するくらいの気持ちで始めて構いません。

一度にすべてを揃える必要はありません。まずは1つ、無理のない範囲で加えてみてください。それぞれのコンテンツの作り方は、以前ご紹介した記事でも詳しく解説しています。

採用ページの更新を仕組み化するには

更新を「気が向いたときにやること」にしてしまうと、忙しさの中でどうしても後回しになりがちです。

私たちの伴走支援では、ホームページ全体の運用と同じように、月に1回は採用ページの状況を一緒に確認する時間を設けています。新しい社員インタビューのネタがないか、募集要項に古い情報が残っていないかを、定期的に振り返る機会です。

採用ページの見直しは、次の3つのステップに分けると取り組みやすくなります。

STEP
アクセス解析を確認する

どのページがよく見られているか、逆にほとんど見られていないページはないかを確認します。

STEP
更新するコンテンツを1つ決める

代表メッセージ、社員インタビュー、募集要項の見直しなど、今回手をつける項目を1つに絞ります。

STEP
更新して公開する

完璧に仕上げようとせず、まずは公開すること。次回の見直しで、また少しずつ手を加えていきます。

この3ステップを月1回のペースで回すだけでも、採用ページは少しずつ育っていきます。一人で抱え込まず、社内で担当を分担するのも一つの方法です。

採用ページは、公開して終わりではなく、育てていくページ。ホームページ全体の活用方法については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

ブログで日々の出来事を発信し続けることも、採用ページを育てる有効な手段のひとつです。ブログでの情報発信について詳しくはこちらをご覧ください。

よくある質問

採用ページと採用サイトの違いは何ですか?

採用ページは、会社のホームページの中に設けられた採用情報のページを指すことが多く、採用サイトは採用専用に独立して作られたウェブサイトを指すのが一般的です。まずは今あるホームページの採用ページを活用することから始められます。

採用ページに載せるべき最低限の項目は何ですか?

募集要項に加えて、代表メッセージや社員インタビューなど、働く人の顔が見える情報を1つでも加えてみてください。条件面だけのページより、応募者に安心感を伝えやすくなります。

採用ページを更新する頻度はどれくらいが目安ですか?

決まった正解はありませんが、募集要項などの条件面は変更があるたびに、社員インタビューやブログのようなコンテンツは月1回程度を目安に見直すと、情報の鮮度を保ちやすくなります。

予算をかけずに採用ページを改善する方法はありますか?

新しく採用サイトを作らなくても、今あるホームページの採用ページに代表メッセージや社員インタビューを追加するだけで、内容を充実させることができます。

採用ページのアクセス解析はどう活用すればいいですか?

どのページがよく見られているかを確認すると、求職者が何を知りたがっているかが見えてきます。募集要項以外のページのアクセスが多ければ、そうした情報をさらに充実させる目安になります。

社員インタビューを載せる際、何を聞けばいいですか?

入社を決めた理由、仕事のやりがい、1日の流れなど、入社後のイメージが伝わる質問が向いています。

採用ページの更新を社内だけで続けられるか不安です。

更新の仕組みを作れず、途中で止まってしまうケースはよくあります。当社の伴走支援では、ホームページ全体の運用とあわせて、採用ページの見直しもサポートしています。

求人媒体と採用ページ、どちらを先に整備すべきですか?

求人媒体だけに頼っていて反応が薄い場合は、採用ページの整備を優先してください。求人媒体経由の応募者も、応募前に会社名で検索して採用ページを確認していることが多いためです。

まとめ

採用ページは、公開した瞬間がゴールではなく、応募につながるように育てていくページです。

募集要項だけでなく、代表メッセージや社員インタビューといった人となりが伝わる情報を加え、更新を止めない仕組みを持つこと。この積み重ねが、応募者の「実態が分からない」という不安を減らし、応募への後押しになります。

「採用ページはあるが応募が増えない」「何を更新すればいいか分からない」とお悩みでしたら、私たちWEB活用サポートにご相談ください。ホームページ全体の活用とあわせて、無理なく続けられる更新の形を一緒に探していきましょう。

採用は、会社の未来をつくる大切な取り組みです。採用ページも、求人媒体と同じように育て続ける対象だと捉え直すところから、応募につながる一歩が始まります。

スタッフ集合写真

・ホームページ・EC・SNSを”作ったその先”の活用相談
・集客、アクセスアップのご相談
・WEBを継続的に活用するためのご相談 など


自社のWEBをもっと活かしたいけど、何から手をつければ…という方へ。ちらし屋ドットコムが、伴走しながら一緒に考えます。

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