得意先ごとに価格を変える意外な理由とは

菊夫さん、突然なんですけど、最近ちょっと僕「美容」に目覚めまして。

そうなの?

はい。それで、とある美容液を楽天で検索してたんですけど、その商品価格が大体定価で10,000円ぐらいするんです。
でも、全く同じ商品なのに、10,000円だったり8,000円だったりと、販売元によっては価格がバラバラなんですよね。
取引先によって価格が変わる「得意先別価格」とは

なるほどね。
取引先によって価格が変わるということは、商売ではたまにあることですよね。
要は、その美容液を製造しているメーカーさんが、例えば、代理店Aはいつもたくさん仕入れて売ってくれるから、お買い得に仕入れてもらったりだとか。
もう1つの代理店Bさんは、たまにしか仕入れずに販売量も少ない・・・から代理店Aより少し仕入れる値段が高くなる、というような取引に対して価格差が生じるということはあるんですよね。

ちょっと待ってください。お客ごとに価格が変わるって・・・
例えば、僕がお店で商品を1,000円で買いました。でも菊夫さんはそれを800円で買える。こういうことですかね?
これってなんかちょっと問題になったりしないんですか?
BtoCとBtoBの価格設定の違い

今、小松君が言ったように、あくまでもBtoCの一般的な場面においては、同じお店で、同じ時に、同じ商品を買う場合に、値段が違っていたら、それは問題になりますよね。
期間限定セールとかたまにあるんだろうけど、基本的には同じ価格というのが基本かなと思います。
でも今回は、BtoBの企業対企業の取引で、いわゆる卸売、仕入れというケースに当たりますね。

なるほど。要は一般的に、僕たちが購入するお店に商品が並ぶ前の段階ってことですよね。

そうですね。その通りです。
今回は、得意先ごとに価格を変えたいというニーズを受けて、『BtoB EC』において得意先ごとに価格設定を変えていく意外な理由というテーマでお話をさせていただきます。
具体例:水道設備メーカーの代理店制度

『BtoB EC』の現場では、顧客・取引先ごとに価格を変えたいということがあると思うんですけど、例えば、どんな場面で価格を分けたりするんでしょうか?

そうですね。
うちのお客さんですけど、いわゆる水道設備を製造しているメーカーさんがありまして、このメーカーさんの場合だと、代理店について2つの形態で展開してらっしゃるというケースですね。
まず1つが、このメーカーさんの水道設備を仕入れて施工(取付け)までしている地域の工務店さんになりますね。
この工務店さんはそのメーカーの商品を仕入れて、一般のお客さんの家を建てるわけですね。その時に施工・納品するという工務店さんが代理店の1つになります。

なるほど。工務店さんが商品を定価よりも安価に仕入れて家を建てたい人に販売するっていうことですよね。
2つの代理店タイプとそれぞれの価格設定

そう、その通りです。
それでもう1つは、このメーカーさんの商品を仕入れて地域の工務店に「卸売り」をする、販売する業者さん。これも代理店の1つに当たるかなと思います。
そして、この卸売り業者さんの販売先は工務店になりますので、当然、そこには価格の差が必要になってきますよね。

価格差が必要っていうのは、それちょっとどういうことでしょうか?

要は、施工まで担当する工務店さん、販売のみを行う卸売り業者さん、この2つがあるという形でして、それぞれに適切な形で販売が行われているという状況ですね。
卸売り業者さんの方が、仕入れる価格が安くなるんじゃないかなと思います。工務店さんと同じ金額で仕入れていたら商売が成立しなくなりますよね。

あ、そういうことですね。メーカーさんの商品を販売する会社と言っても、様々なケースがあるっていう、そういうことなんですね。
取引量によるランク付けとメリット

その通りですね。
そしてこの商売の構造というか、流れというんですかね。よく「商流」と言いますが、これが業種・業界・商品によってとても複雑なケースがあると思います。
まだ、これは別の話ですけど、今お話ししてきたような、その代理店とか卸業者って、色々なケースがあると思うんですが、
例えば、全国に支店を展開している代理店があれば、当然ですけどたくさん売ってくれるっていうことですよね。
それに対して、地域の小さな代理店だと、規模が小さいので販売も少なくなる。こんなケースが出てくると、当然ですが、いわゆる前者の代理店はメーカーさんの超お得意様になっていくので、仕入値が安くなるというメリットが受けらられるケースが出てくると思いますね。

このように、メーカーの取引先(代理店・卸売り業者)の中でも、ランク付けをしていきたいという『BtoB EC』のニーズがあるんですよ。

なるほど。
確かに、僕がその代理店の立場で販売していたら「たくさん売るんだから安くして」っていう風に思っちゃうかもしれないですね。
サブスク型との違い:カスタマイズの必要性

この取引先ごとに価格を変えるという機能が、そんなにニーズがある機能だったら、サブスク系の『BtoB EC』カートにも当たり前のようについてるんじゃないですか?

もちろんそうですね。
『BtoB EC』のサブスク系のサービスにも基本的に備わってる機能ですね。

ああ、やっぱりついてるんですね。じゃあ、正直なところ、サブスク系のサービスを使えばいいのでは??
あと、これまでの動画・記事で出てくる「EC-CUBE」をベースにした『BtoB』向けのECパッケージ『Biz Cube(ビズキューブ)』はサブスク系とは何が違うんでしょうか?

小松君、ありがとう。よくぞ聞いてくれました。
お話ししてきた取引先ごとに価格を変えたいっていうニーズは、当然サブスク系のサービスでも対応ができるところもあります。
ただ、業種や業界によって、また各メーカーによって、展開する商流が複雑だったり、代理店の制度がそれぞれ異なるケースが多いんですよ。
なので、そのような複雑なルールに対して、できるだけシステムをフィットさせていく必要があります。
当社の『Biz Cube(ビズキューブ)』では、基本仕様からカスタマイズができるという点が非常に喜ばれているところです。
基本仕様とカスタマイズの重要性

1つ教えてください。基本仕様って何のことでしょうか?

あー、ごめんね。
基本仕様とは、最初から決まっているシステムのルールのことですね。
サブスク系の『BtoB EC』サービスだと、この基本仕様が決められていて、もちろんその仕様に商流・業務のルールが合えば、導入しやすい・使いやすいサービスではあると思うんですけど、
商流・業務のルールが、基本仕様に合わないと、そのまま使えないということになってしまうんですね。
『BtoB EC』の場面では、そういったところにも柔軟に対応していかないといけないというニーズがあるんです。

なるほど。それらをカバーできるのが『Biz-CUBE(ビズキューブ)』というわけですね。
『Biz-CUBE(ビズキューブ)』の強み:柔軟な対応力

そうですね。その通りです。
当社の『Biz-CUBE(ビズキューブ)』では、メーカーさんの商売の流れや業務ルールに合わせて、例えば、価格の決め方や取引先のランク付けなどについて詳しくお伺いしながら、できる限りのカスタマイズができるという点が一番喜ばれています。

なるほど~。『Biz-CUBE(ビズキューブ)』のカスタマイズ性が高いという特徴が『BtoB EC』を進める上では大きな強みになりますよね。
まとめ

そうですね!

『BtoB』の取引において価格を変える理由も分かって、今回も大変勉強になりました。

良かったです。
この価格を変えたいというニーズに付随して、取引先ごとに表示する・買える商品を変えたいとかですね、
取引先ごとに使える決済方法・支払い方法を変えたいっていうご相談もよくあるので、その点については別の動画・記事で紹介していきたいなと思います。
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